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家庭用金庫には、何を収納すればよいのでしょうか?

金庫を販売していると、「金庫に入れるものがない」、「金庫に何を入れておけばよいかが分からない」といった声を耳にします。

家庭用としての金庫は、多額の現金や現物資産等を持っている方が使うもの、というイメージがあるからだと思います。

 

しかし最近では一般の方でも、ご自宅用に金庫を検討する方が増えてきています。

今は、金庫は不要とお考えのあなたも、ライフスタイルの変化とともに、金庫が必要と感じることがあるかもしれません。

ここでは、家庭用金庫には何を収納したらよいか、金庫への収納保管に適したもの、適さないものを説明します。

金庫の性能について

金庫の収納物について説明する前に、まず金庫の性能について触れておきます。

耐火金庫の性能には、主に①耐火性能、②耐水性能、③防盗性能 と呼ばれる3つの性能があります。

  1. 耐火性能

耐火金庫と呼ばれる製品は、JIS(日本)やKS(韓国)、RISE(スウェーデン)、UL(アメリカ)といった検査機関の、厳しい性能試験に合格した製品になります。

耐火時間には、30分、60分、90分、120分、180分、240分の金庫があります。一般的な加熱性能試験は、新聞紙や雑誌などの一般紙でテストされていることを覚えておきましょう。

詳しい試験内容は、下記URLにてご確認ください。

耐火金庫の試験はこのようなことを行っています | 【公式】ディプロマット・ジャパン株式会社 (diplomat-jpn.com)

ディプロマット社製品は、RISE、KS等の性能試験に合格しており、耐火時間は、60分、90分、120分の製品をご用意しています。

 

2. 耐水性能

製品にもよりますが、主に消火活動時の放水やスプリンクラーからの散水から、金庫内のものを守ることを想定しています。

ディプロマット社製品の耐水性能は、1分間に80 ℓの水を30分間左右金庫の上部から散水し、散水後金庫内に貼られた紙が濡れていないことを社内試験で検証しています。

耐水性能のない耐火金庫で、耐水性を気にされる方は、別途書類専用の防水ケースを購入し、耐火金庫に収納保管するなどの対策を取るようにしましょう。

 

3. 防盗性能

不審者の工具を使用した破壊行為に対しての性能になります。それぞれの性能試験で、耐溶断や耐工具に対応した製品になります。

ディプロマット社製で防盗性能のある製品は、プレミアム金庫のPALLADIUMシリーズNEXTPLUSシリーズで、いずれも米国UL防盗テストの基準に準拠しています。

これらは、正面扉内部に耐ドリル用の特殊鋼材や、通常の耐火金庫より直径が太く、数も多いカンヌキが装備されています。

またロック破壊時に再施錠するリロッキング機能も備わっており、不正な開錠行為に対しての対策が取られています。

 

防犯対策は、こうした金庫の性能だけではなく、ホームセキュリティや監視カメラなどと複合的な対策を取ることをおすすめします。

また金庫には、一般的にはセキュリティセーフや保管庫と呼ばれる、非耐火の製品もあります。

これらの製品は、日常時においての収納保管には問題ないですが、火災や不審者の侵入時などの非常時には、耐火性能や防盗性能のある金庫と比べると、リスクがあると言えます。

お使いになる方は、そうしたリスクがあることを前提として、検討するようにしましょう。

 

耐火金庫への収納に適したもの

1. 重要な書類

一般的な加熱試験は、一般紙でテストしているので、不動産・土地の権利書、保険証券、契約書、印鑑証明、保険証等の書類関係は収納に適しています。

 

2. パスポートや通帳、印鑑

個人情報なので、しっかりと管理する必要があり、また紙で出来ているので、収納に適しています。

印鑑も一緒に管理しておくとよいでしょう。

 

3. マイナンバーカードや保険証などのカード類

さまざまな個人情報が含まれており、金庫に保管しておくことで安心感が得られます。

ただし火災の際は、一般紙ではないので、火災時にはダメージを受ける可能性があります。ご注意ください。

 

4. 予備の鍵類

自宅のスペアキー、車の鍵、実家の鍵など、普段は使用しないが、いざという時に使用するものも、金庫に保管しておくことで紛失の恐れがなくなります。

 

5. 思い出の品

あなたにとって、かけがえのない思い出の品があるかと思います。たとえば「家族の思い出」はお金で買うことはできません。

初めての出産でわからないことばかりのなか、必死で育てた子どもの記録が詰まった母子手帳。保育園や幼稚園ではじめて描いてくれた作品の数々。

家族で行った旅行の写真。どんなにお金をかけても、なくなってしまったらもう2度と手にすることはできません。

私たちはこうしたかけがいのないものこそ、金庫に保管しておくことをおすすめします。

耐火金庫への収納に注意が必要なもの

1. 宝石類

普段の収納保管場所として使用するには問題ありませんが、火災時の際には、高熱で、宝石類に変色・変質・ひび割れなどが生じることがあります。

宝石類の耐熱温度については、お買い求めの宝石店へお尋ねください。

 

2. 絵画、掛け軸、骨董品

高価な装飾品、細工物は保管状態に敏感です。著しく変色、変形し剥脱するなど、価値を失う恐れがあります。

絵画、掛け軸、骨董品をお買い求めになった販売店へお尋ねください。

 

3. 多額の現金

日常の生活費程度を保管する分には問題ありませんが、多額の現金を保管する場合は、金庫破りなどの盗難に遇う恐れがあり、注意が必要です。

防盗性能のある金庫を検討するとともに、ホームセキュリティや監視カメラ等、複合的な対策を取ることをおすすめします。

 

4. 磁気メディア、デジタルデータ

磁気で記録された情報は、火災時に金庫内に発生する蒸気にさらされると磁性体が消えてしまいます。

一般紙用の耐火金庫よりも高い性能を持つデータセーフをご使用ください。

 

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