置き場所・使い方から考える
金庫って、本当に必要?わが家に置く意味を考えてみました

金庫があったほうが安心なのかもしれない。
そう思いながらも、いざ購入するとなると、少し迷ってしまうものです。
それほど多くの現金を家に置いているわけではないし、大切なものは銀行の貸金庫に預ければいい。家の中の何か所かに分けておけば、ひとつの場所からまとめて盗まれることもない。火災や盗難の被害は、保険で補えるのではないか。
そう考えると、「わが家に金庫は本当に必要なのだろうか」という疑問が浮かびます。
金庫は、すべての家庭になくてはならないものではありません。けれど、暮らしの中に「なくなると困るもの」があるなら、その置き場所として考えてみてもよいのかもしれません。
この記事でわかること
金庫が必要かどうかは、自宅に置いている現金の金額だけでは決まりません。銀行の貸金庫や分散保管、保険にはそれぞれよさがありますが、必要なものを自宅ですぐに取り出せる状態で、火災や盗難から守る役割まで、すべてを代わりに担えるわけではありません。金庫は財産の多い人だけのものではなく、通帳や重要書類、思い出の品など、なくしたくないものの置き場所をつくるための道具でもあります。
金庫に入れるのは、現金だけではありません

金庫と聞くと、札束や宝石を思い浮かべる人もいるかもしれません。
けれど、実際に家の中を見渡してみると、金額では測れない大切なものがいくつもあります。
通帳や印鑑、保険証券、契約書、パスポート。家や土地に関する書類、家族の記録、手元に残しておきたい写真や手紙。
再発行できるものもありますが、手続きには時間がかかります。災害や盗難のあと、気持ちが落ち着かないなかで、必要な書類を探したり、再発行の手続きをしたりするのは、思っている以上に大変なことです。
金庫が必要かどうかを考えるときは、「いくら入れるか」よりも、「なくなったら困るものがあるか」と考えてみると、少しわかりやすくなります。
銀行の貸金庫があれば、家にはいらない?

銀行の貸金庫は、大切なものを自宅とは別の場所で保管できる、心強い選択肢です。
普段はほとんど使わない書類や貴金属、思い出の品などを預けておけば、自宅で何かが起きたときにも、すべてを失わずに済む可能性があります。
一方で、貸金庫は、必要になった瞬間にすぐ開けられるとは限りません。
災害時に使う現金や、手続きのために急いで確認したい書類などは、手元にあったほうが安心なこともあります。
貸金庫と自宅の金庫は、どちらか一方を選ぶものではなく、役割を分けるものと考えることもできます。
しばらく使わないものは貸金庫へ。いざというときに自宅で取り出したいものは、家の金庫へ。
大切なものの使い方に合わせて、置き場所を決めていくイメージです。
家の中に分けて隠しておけば十分?

引き出しの奥、クローゼットの中、本棚のすき間。
家の中には、ちょっとしたものを隠しておけそうな場所がいくつもあります。何か所かに分けて保管すれば、一度にすべてを失う心配も少なくなるように思えます。
分散して保管することには、もちろん意味があります。
ただ、場所を分けることと、守ることは、少し違います。
火災が起きれば、離れた部屋に置いていたものも、同時に被害を受けるかもしれません。盗難に遭い、家の中を広く探された場合には、いくつかの保管場所が見つかる可能性もあります。
また、隠し場所が増えるほど、自分でもどこに置いたのかわからなくなることがあります。本人だけが場所を知っていて、家族が必要なときに見つけられないこともあります。
金庫は、大切なものを隠すためだけの場所ではありません。
ここを探せば大切なものがある、と家族の中で決めておける場所でもあります。
保険に入っていれば、金庫はなくてもいい?

火災や盗難に備えて、保険に加入している家庭も多いと思います。
保険は、被害に遭ったあとの暮らしを支えてくれる大切な備えです。けれど、失ったものが、そのまま戻ってくるわけではありません。
家財は買い直せても、必要な書類を再びそろえるには時間がかかります。思い出の品や、家族にとってだけ意味のあるものは、お金に置き換えられないこともあります。
保険は、失ったあとの経済的な負担を軽くするもの。
金庫は、できるだけ失わずに残すためのもの。
どちらか一方があれば十分というよりも、それぞれ違う役割を持つ備えです。
金庫があると、大切なものの居場所が決まります

金庫のよさは、火災や盗難への備えだけではありません。
通帳はどこに置いたか。保険の書類はどの引き出しだったか。パスポートを最後に使ったのはいつだったか。
普段は困らなくても、急いでいるときほど、大切なものが見つからないことがあります。
金庫を置き、保管するものを決めておけば、大切なものの居場所がひとつにまとまります。
必要なときに見つけやすく、家族にも伝えやすい。そうした日々の小さな安心も、金庫を置く理由のひとつです。
すべてを入れなくてもいい

金庫を用意したからといって、現金や書類を何もかも入れる必要はありません。
日常で使う現金は、いつもの場所へ。しばらく使わないものは貸金庫へ。災害時に必要な現金や、なくしたくない書類は自宅の金庫へ。
使う頻度や、守りたい理由に合わせて、置き場所を分ければよいのです。
まずは家の中にあるものを、
日常で使うもの。
いざというときに使うもの。
できるだけ失いたくないもの。
というように分けてみると、自宅の金庫に何を入れたいのかが見えてきます。
わが家に金庫が必要か、考えるために

金庫は、財産をたくさん持っている人だけのものではありません。
なくなったら困る書類がある。災害時のための現金を手元に置いておきたい。通帳や印鑑の場所を家族で共有したい。買い直せないものを、できるだけ残したい。
そうした思いがあるなら、金庫は暮らしに安心を加えてくれるかもしれません。
反対に、自宅に保管する大切なものが少なく、別の場所で十分に管理できているなら、すぐに購入する必要はないでしょう。
金庫を買うべきかどうかではなく、わが家には、どのようなものを守る場所が必要なのか。
一度、家の中にある大切なものを並べて考えてみる。
金庫選びは、そこから始めてもよいのではないでしょうか。
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